
今回は、物事の表面だけでなく「本質」を考えることによって、仕事でもプライベートでも成長できる機会が少しでも増えるようお伝えできればと思います。
最近では、「コストパフォーマンス」「タイムパフォーマンス」など効率や合理性を先に考えるテクニックが流行っていますが、表面ではなく根っこの部分を考える必要があります。
仕事のイノベーションや問題解決だけでなく、「自分自身のどうしたいか」の答えも見つけたい方々にも一緒に考えていただければと思います。

根本的な解決もそうだし、自分自身の本当の目的も考えられるようになるんだね
本質思考について深く考えてみる
本質思考と聞くと難しいことのように思うかもしれませんが、考えるクセをつけると楽しみながらでも身に付くかと思うので、考えることを習慣にしてみてはいかがでしょうか。
「本質思考」とは何か?
「本質思考」とは、表面的な問題や情報に惑わされず、“本当に大切なこと”を見抜く力のことです。
目の前の現象に反応するのではなく、「なぜそれが起こっているのか?」という根本原因に意識を向ける思考法です。
たとえば、
- 売上が上がらない=商品が悪いのではなく、“お客様のニーズを理解していない”のが原因かもしれない。
- 部下が動かない=“やる気がない”のではなく、“目的が共有されていない”のかもしれない。
このように、「表面」ではなく「構造」を見抜くのが、本質思考の出発点です。
なぜ今、“本質思考”が求められるのか?
現代は情報があふれ、表面的なテクニックやノウハウが簡単に手に入ります。
しかし、本質を理解していないと”応用”が効かないのが現実です。
たとえば、ビジネスの世界では:
- トレンドのマーケティング手法を真似しても結果が出ない
- SNS運用を始めても継続できない
- 会議で意見が多いのに、結論が出ない
これらの多くは「手段」ばかりに目を向けて、「目的」=“なぜそれをやるのか”を見失っているから起こります。
だからこそ、一度立ち止まって「本質を見る癖」をつけることが重要なのです。
本質思考がもたらす3つのメリット
判断力が高まる
表面的な情報に振り回されなくなり、軸のある選択ができるようになります。
表面的な情報に頼ると、同じ問題改善に対して「あちらの意見は批判的だったからダメなんだ」「こちらの意見は高評価だから本当はいいのかな」と、わからなくなってしまいます。
しかし、自分で考えて根本的なこと理解していくと、どちらも「メリット」「デメリット」があって最終的に全体で見ていくと
- 実はいい方向へ進んでいるとわかる
- 批判的だったデメリットを、ただ批判するのではなく”カバー”できることを考えることができる
など違う角度から考えることもできます。
行動が速くなる
“本当にやるべきこと”が見えるため、ムダな悩みや迷いが減ります。
- 「考えすぎて不安になる」
- 「複雑に考えすぎて最初の一歩をどちらに進むか迷って動けない」
- 「まわりの常識ではやってないからできない」
など、ムダに悩んで行動できないってことはありませんか?
仕事でもプライベートでも行動したいのに動けない場合、本質を考えることができると「あとは行動するだけ」の状態になるまでのスピードが速くなります。
人間関係が良くなる
相手の表面的な言動に反応せず、気持ちや意図を理解できるようになります。
- 「あの人今、冷たかった?私なんかしたかな」
- 「この人いつも無表情なんだよね」
たしかに嫌な気持ちになると思いますが、このままの状態で嫌厭しているとただ過ごしにくくなってしまいます。
次の例は私の経験談でもありますが、
●「根本的に合わない!」なら離れられるように考えて行動する。(部署を離れられるようにする、辞められるように転職活動など)
●「一時的に冷たかった」なら八つ当たりされたーーって考えてしまうけど、本当に余裕がなかったのかも。自分もそういうときあるかもしれないし。と俯瞰して考える。
●「いつも無表情人と関わりたくない」なら自分から関わる必要もないし、ちょっとコミュ障で実は他愛もない話をしてみると笑顔で応えてくれる可能性もある、まあ私もコミュ障だしわかるかも。と共感してみる。
など、ただ不満として考えるより、ものの見方や改善方法が見つかってくるかもしれません。
本質思考を身につける3つのステップと習慣化
本質思考を習慣化させるといっても難しいことを勉強するということより、「自分で考える」ということが身に付くので、ぜひ試してみてくださいませ。
① 「なぜ?」を5回繰り返す
トヨタの改善手法としても有名な「5 Whys(ファイブホワイズ)」です。
問題が起こったとき、ただ対処するのではなく「なぜ?」を繰り返して根本を掘り下げていきます。
売上が下がった ⇒
- なぜ?「物が売れなくなった」
- なぜ?「顧客が離れた」
- なぜ?「バーゲンセールはしない、物価の高騰で値段が上がる」
- なぜ?「価格が高いと感じている」
- なぜ?「価値が伝わっていない」
→ 本質:伝え方の問題
表面的な「値下げ対策」ではなく、「価値を伝えるコミュニケーション」が必要だと気づけます。
② 目的と手段を明確に分ける
多くの人が、手段を目的化する”罠”に陥っています。
「ブログを書くこと」「資格を取ること」「筋トレすること」――
これらはすべて手段であって、目的ではありません。

👉 「それは、何のためにやるのか?」
と問い直すことで、行動がブレずに継続しやすくなります。
③ シンプルに考える
本質はいつもシンプルです。
複雑に見える問題ほど、「根っこにある共通構造」を見つけることが重要です。
たとえば:
- 人間関係の悩み → “相手を理解していない”
- 仕事の問題 → “目的と行動が一致していない”
- 時間の悩み → “優先順位が曖昧”
複雑さを削ぎ落とすことで、核心が見えてきます。
本質思考を育てる習慣
日常の中で「これって本当に必要?」と自問する
- 見栄のために買ってないか
- 人と同じじゃないと!と世間体を気にして買ってないか
- 一時の感情で買ってないか
- 嫌な人との付き合いをしていないか
自分が「今持っているもの」「これから買うもの」「まわりの環境」を見てみて、”なぜ?”を繰り返してみると本当に必要か考えられるかと思います。
情報を鵜呑みにせず、「誰が、なぜそう言っているか」を考える
例えば、ニュースやSNSで本人ではなく第三者が情報を発信しているとき
●「妬み」などの感情から発信していないか
●一次情報と相違がないか
●批判的に言うことで見る回数や時間を誘導していないか
などを考えられるようになると、「事実だけどこの人はただこういう意見なだけ」「間違った情報だ」といった本質を考えられるようになります。
何かを決めるとき、「それをやる目的は?」と確認する
たとえば、料理をするにも
- 手軽に作れるようなレシピでつくりたい
- ゆっくりおいしいものを味わいながら楽しみたい
- めちゃくちゃこだわってつくりたい
など、本当に自分がやりたいことかを考えてみる。
「料理が楽しい!」と本当に思えるならいいですが、毎日こった手料理をするにあたって”世間体を気にして無理していないか””たまには宅配は外食に頼ってもいいのに無理していないか”も考えてみてくださいませ。
たったこれだけでも、思考の深さが変わっていきます。
まとめ
- 本質思考とは「表面ではなく根本を見る力」
- 「なぜ?」を掘り下げ、目的を明確にし、シンプルに考えることが大切
- 本質を見抜くことで、判断力・行動力・人間関係すべてが整う
本質思考について深く考えてみる
- 「本質思考」とは何か?
- なぜ今、“本質思考”が求められるのか?
- 本質思考がもたらす3つのメリット
本質思考を身につける3つのステップと習慣化
- ① 「なぜ?」を5回繰り返す
- ② 目的と手段を明確に分ける
- ③ シンプルに考える
- 本質思考を育てる習慣
情報や方法論に惑わされる時代だからこそ、
「何が本質なのか?」を見極める力こそが、最大の武器になります。
本質思考はセンスではなく、訓練で身につくスキル。
今日から少しずつ、“なぜ?”を自分に問いかけてみてくださいませ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!


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